ローズ

2005年6月13日
昨晩、ドーナツのお土産を片手に実家を再度訪ねて、
深夜遅くまで起きていて、母とTVで映画を見ました。
70年代の女性ロックボーカリストとして名高い、
ジャニス・ジョップリンをモデルにした映画で、
ベット・ミドラー主演の「ローズ」。

主人公のローズがとにかくかわいそうでせつなくなる内容。
人気が高いので連日ライブなどで多忙に過ごし、
心を休める余裕も、時間もなく、精神的にはボロボロの彼女。
心の隙間を埋めるのは酒、ドラッグで、
つい付き合いのある人間のことが気に入らないと、
暴言を吐いてののしり、ローズの元を去って行く。
彼女はいつも寂しく孤独を背負い込んでいて、
つい知り合った男と恋に落ちる。
その男にも暴言を浴びせかけた事で、自分の許を去られ、
身も心もボロボロのまま、生まれ故郷で開かれるコンサートに出演。
薬物中毒でフラフラの状態でステージに上がるも、
ピッと顔つきが変わり、見事なまでに歌いきる。
その後で張り詰めていた精神の糸が切れて、ステージ上で倒れて亡くなってしまう…。

…とまぁこんな流れの話なのだけれども、
いかにも身の破滅を顧みないところが「ロック」のカッコ良さという風に、
捉えてしまいがちなのだけれども、私はひとりの女性としてローズを見てみた。
彼女の周りには制約や縛りが多く、常に緊張が走っていたと思う。
マネージャーも本人の悲痛な叫びを聞きいれず、「歌手」という商品としてでしか認めていないから、
商業主義に走った結果、彼女を破滅に追いやってしまった。

ローズは、悲しいかな自立心の欠ける女性で、依存心の強いタイプ。
孤独に耐え切れず、酒・ドラッグ・男に溺れる事で逃避する傾向があり、
お世辞にも人生の手本には出来ない女性像が見えた。
愛されたい気持ちが勝ってしまうのか、気に障る事があると、
そばのスタッフや男性を罵って怒らせては、謝り倒すような、
立場の弱い姿も描かれていて、身につまされた。
歌のパワーとは対照的に、こうした彼女の弱い部分が描かれているので、
余計に、せつなさが全編を取り巻くように感じられた。

映画を見終わって、朝の4時頃に帰宅して就寝。
起きてからは花の世話をして、週末に出かける東京行きの計画を。
お台場方面にターゲットを絞ることにして、行きたい場所を、
ネットで検索しながらピックアップしてみた。
あっちこっち、覗いてみたい所が山積みで、当日は強行スケジュールになりそう。
5月の末に大阪に来てくれた向こうの友人がお供をしてくれることになってます。